しが国語教室

科学に裏打ちされた、国語の勉強法

才能の見分け方

将棋の糸谷哲郎八段は、大阪大学大学院で哲学を研究しながら、26歳のときに将棋界の最高峰とされる「竜王」のタイトルを取った人ですが、1、2歳の頃に大人ことばで親と話し、ご両親は「この子は頭のできがちがう」と思ったそうです。

このように、才能があるかないかについての親の判断は信頼性が高く、標準的な才能行動評定尺度ともかなり一致します(※1)。かなりの親が、例えば子どもが3歳ごろまでに文字を読むというようなことから、子どもの才能に気づきます(※2)。まずは親自身の目を信じることですね。

むしろ、幼児用の知能検査(WPPSI)の方が、能力が低く評価されてしまうので、才能の見分けには信頼性が低いのです。ただし、知能検査は苦手なことがわかるという利点もあります(※3)。

才能がある子の特徴は、糸谷八段のような「話し言葉の表現力」のほか、「集中力が長く続くこと」、「記憶力が優れていること」「好奇心が強いこと」、「行動が独創的であること」、「音楽的行動が優れていること」などにも表れます。

 

※1 Robinson,2008 

※2 Davis et al.,20011,p.435

※3 Davis et al.,20011,p.76 

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