しが国語教室

科学に裏打ちされた、国語の勉強法

親の関わり

「才能の見分け方(※1)」で、親の判断が結構信頼できると書きました。

その他、親の子どもに対する関わりで、大切だとわかっていることは、「人的資源」、「物的資源」、「相互交渉」などの環境が整えられていることが、早期教育だけでなく、子どもの発達全般にも重要であるということです。

また、そのような環境が、小学生になってからの成績や学習意欲と関係があるという研究もあります(※2)

 

「人的資源」というのは、具体的には「親とのやりとり」です。生まれたときから、できるだけ子どもと接し、話を聞いてあげることが大切です。

「物的資源」というのは、本やおもちゃのことです。物的資源の豊富なことも大切です。

将棋の藤井聡太さんが、幼児の頃に夢中になったキュボロというおもちゃが注目されていますが、これもその一つです(もちろん、個性によって好みが違うので、キュボロが万能というわけではありません。別のところで書いた(※3)ように、子どもの個性を生かすことができるように、様々な学習材料や活動を用意して、子どもが自発的に選んで取り組むことが大切です)。

 

「相互交渉」というのは、親とのやりとりだけでなく、友達などの、家族以外の人達とのやり取りのことです。他者とのコミュニケーションを通じて、子どもは知的にも人間的にも成長します。

 

具体的な方法としては、ありきたりですが、読み聞かせのを経験すると、幼児期の読みの学習が促進されます(※4)。

また、子どもが才能を示す行動をしたり、創造力を感じさせる行動や発言をした時に、親が気づいて(繰り返しますが、この点についての親の判断は結構信頼できます)、子どもに話しかけ、働きかけることはとても重要です(※5)

 

※1 2121-11-10のブログ「才能の見分け方」

※2 Robinson,2008

※3 2121-11-07のブログ「学習の個性化 MIとは?」

※4 Fogarty,2009

※5 Smuty,2011

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