英才教育と呼ばれたりする早期の幼児教育には、別に述べた(※1)ように無理や無駄がつきまといます。
しかし、子どものレベルに応じて早く学習を始めたり進度を速くしたりする方が適切な場合もあります(※2)。
では、その「適切な場合」をどのようにして見分けたらいいのでしょうか?
子どもの学習に最適な時期、指導や学習の方法・内容は、個人によって異なります。得意、苦手、興味も異なります。従って、それぞれの子どもの個性に応じた学習内容・指導方法・学習時期を考えることが有効(※3)です。
従って、一人一人の子どものことを知ることが大前提となります。そのヒントになる観点の一つが「多重知能 multiple intelligences MI」(※4)という見方です。
MIとは、知能には多くの種類があるという考え方です(※5)。この考え方に基づいて、子どもが得意な知能を活かすことができるように、最初に様々な学習材料や活動を用意しておきます。こうしておくと、その中から子どもが自発的に選んで取り組むようになりますし、同時に、多くの学習材料や活動に触れることによって多様な学び方を経験することができる点がすぐれています。
MIについてはもう少し書くつもりですが、もし幼児教室を探されるなら、MIの視点を取り入れているところがよいと思います。
※1 第二章 まちがった教え方など 一.幼児・幼児教室 ① 幼児教室の宣伝
(ブログ日付:2021-10-03,11-19,11-21)
※2 McCluskey,2011
※3 松村,2010
※4 Hoerr,2009
※5 MIの例として、ことば・数(論理)・音楽・運動・空間把握・対人関係などがあります。より具体的には、読み書き、計算、話す聞く・楽器・ダンスなど。